繊細さんの五感リラックス方法
ひとの顔色や視線をいつも気にしてしまう。 あの時変な発言しなかったかな?といつも一人反省会をしてしまう。 マイペースな人にイライラしてしまう。 悩み過ぎて決断に時間がかかる。 相手のLINEやメールの返信が遅いと、「なんか変なこと言ったかな?」と、とても不安になる。
これらは、生まれつき人一倍繊細な「HSP(Highly Sensitive Person)」気質の人が日ごろよく感じることです。
感受性がとても強いため敏感でストレスをため込みやすく、他人の感情に振りまわされたり、ちょっとしたことで傷ついたり…、日常生活で生きづらさを感じています。 HSP気質の人はおよそ5人に1人の割合で存在し、日本人は特にその割合が大きいと考えられています。 実際に、私自身も中度のHSPだと思っていますし、スタッフに聞いても「私もHSPだと思う!」という声がちらほら…。
HSPは「気質」であり、病気ではないので生涯付き合っていくものです。 今回は、繊細HSPさんにおすすめのシーン別リラックス方法をご紹介したいと思います。 人によって敏感になる対象が違うため、一概にHSPさんにはこれがおすすめのリラックス方法です!とは断言できませんが、これだったら自分に合いそうだなと思った方法をぜひ試してみてくださいね。 |
そもそもHSPとは |
1966年にアメリカの心理学者 エイレン・N・アーロン博士が提唱した心理学的概念です。 「HSP」は生まれつき繊細で、周りからの刺激を過敏に受け取る性質を持った人、「HSC」はそういった気質を持つ子ども(Child)を表します。 具体的に、HSPにはDOES(ダズ)という4つの特徴があり、これに当てはまる人はHSP気質を持っていると言われています。
DOES
Depth of Processing Overstimulation Empathy and Emotional Responsiveness Sensitivity to Subtleties
これらの特徴以外でも、「自己肯定感が低い」「完璧主義」といった性質もあります。 このように対人関係においてはもちろん、日常の些細なことにも敏感なため生きづらさを感じてしまうというのがHSPの特徴です。 |
HSPには4つのタイプがあるHSPには4種類のタイプがあります。 HSP(Highly Sensitive Person) HSPの中で最も内向的。繊細で人との交流を避けたい。 HSE(Highly Sensitive Extrovert) 繊細だけど人と交流したい。でも刺激はいらない。 HSS*型HSP 刺激を求めるけど、繊細で人との交流は避けたい。 HSS*型HSE 刺激も欲しいし、人とも交流したい。でも繊細。
HSPの70%が内向型で、30%が外向型と言われています。 一般的に「HSP=内向的」というイメージが強いですが、実は外向的なHSPさんも存在するのです。 HSPなのに外向的??と理解しがたいかもしれませんが、 また、刺激を追求する「*HSS型(High Sensation Seeking)」というタイプも存在します。 繊細なのに刺激を求めてしまうタイプで、いざ行動してみるとその刺激がストレスとなってしまう…。 |
「五感」もセンシティブ |
HSPのどのタイプにおいても、周りからの刺激にとても敏感です。
「周りからの刺激」というのは、対人関係におけるコミュニケーションのこともですが、五感で受ける些細な刺激に敏感な人も多いのです。
例えば… 足音、換気扇、他人の歯磨き音や子供の甲高い声など、音に敏感な人。 香水や柔軟剤、シャンプーや石鹸、たばこ、満員電車の混ざったニオイなど、嗅覚が敏感な人。 チクチクする素材や洋服のタグ、締め付けの強い服、風など、触感に敏感な人。 日光、蛍光灯のちらつき、紙の白さなど、光に敏感な人。 砂糖やグルテン、カフェイン、添加物、刺激の強い食べ物など、味覚が敏感な人。 普通の人なら何とも思わないものでもHSPさんは「刺激」として吸収してしまうため、たくさんの刺激を受けてしまうと頭がパンク状態になってしまうのです。 気質とは切っても切れない縁…。 |
五感を癒す、シーン別リラックス方法&おすすめアイテム |
影響を受けやすいHSPさん。 リラックスタイムは家族から少し離れて一人きりの時間を確保しましょう。 そして、これからおすすめする方法で疲れ切った五感を解き放つようにリラックスさせてあげましょう。 その日モヤモヤした出来事や、仕事やプライベートでの不安など余計なことは考えないことがポイントですよ。 |
食事 |
体調がすぐれない時は食生活を見直してみましょう。 ・料理をシンプルな味付けにする こういったことで体調が改善される場合もあります。 また、目でも楽しめるようテーブルコーディネートをしたり、ゆっくりと時間をかけて食事をしたりすることで心も豊かになります。 |
|
バスタイム |
お風呂は一人きりになれる最高のパーソナル空間。 ただシャワーをだーっと頭からかけ続けるもよし。 モヤモヤする気持ちをきれいさっぱり洗い流し、しっかりと体を温めて疲れを癒しましょう。 |
|
瞑想 |
日常生活においても、いろんなことにアンテナが立ちっぱなしのHSPさん。常に脳がフル回転しているので、しっかりと脳を休めることが大切です。 HSPの感情のクセを修正するための一つの方法として、「マインドフルネス瞑想」が注目されています。 瞑想の方法はいくつかありますが、感情や思考が浮かんでも自分の呼吸に意識を置き続けるといった「呼吸瞑想」が代表的です。呼吸には自律神経を整える効果があるので、呼吸を意識するだけでも心身のバランスが整います。 ここでは瞑想の集中力を高めてくれるアイテムをご紹介します。 詳しいマインドフルネス瞑想のやり方はネットで検索してみてくださいね。 |
|
睡眠 |
先述した通り、HSPさんは常に緊張状態が続くため疲れやすい気質。心身のバランスを保つためにも、たくさんの睡眠が必要です。 HSPさんにはロングスリーパーが比較的多いですが、中には寝ている間も音や光に過敏になってしまったり、日中起きた出来事を気にしすぎて睡眠の質が悪いという人も。 質の良い睡眠をとるために、睡眠の質を左右する副交感神経が優位に切り替わるよう、お休み前のルーティーンを取り入れましょう。 |
|
自分がHSP気質だと分かって… |
初めてHSPについて知った時、「私、HSPかも」と思いました。 HSS型HSEの「あるある」を読んだら、「そうそうそうそう!」と、まるで占い結果を読んでいるかのように大興奮!(むしろ占いより的中しているかも…) それと同時に、過去のトラウマや自分がなじめなかった仕事、苦手なことがHSPに起因していたからかも!とすごくすっきりしました。 好奇心旺盛で刺激を求めるくせにセンシティブで「気にしぃ」という、矛盾した自分の性格に筋が通ったような感じがしました。
でもだからといって、自分の性格をHSPに当てはめすぎるのはあまりよくないとも思ったのです。 「HSPはこういうことは苦手なはずだから避けよう。」 「たまには苦手なことにもトライしなきゃ。」 HSPをはじめ、血液型などの性格タイプに自分を当てはめてしまうのではなく、参考にするぐらいがちょうどいいのかもしれませんね。 |
HSPという「才能」を活かして。 |
自己肯定感が低いがゆえに、まだ自分の魅力に気づいていないHSPさんがたくさんいるかもしれませんが、HSP気質はネガティブなことではありません。 五感に優れ、他人を思いやることができる。 HSP気質であることを立派な個性なんだと、誇りに思ってください。 そしてどんどん自分らしく活躍していってください。 |
スタッフ あずま |