✓ なんだか調子が出ない
✓ 元気なのに、以前のようにやる気が出ない
✓ 体がダルい、重いと感じる
✓ イライラしたり、落ち込んだりすることが増えた

 
歳を重ねるにつれ出てくる、なんとなくの不調。

私は30代半ばですが、以前と比べると肩が凝りやすくなったり、体がなんだかダルいなと感じたりする事が増えました。
 
特に産後から、腰が痛かったり常に疲れを感じていたりと、不調の波が押し寄せています…。

痛くて生活できないほどではないのですが、なかなか治らない、なんとなくの不調。「30代後半 不調」などとキーワードを入れてはネットで調べていた時、何度か目にしたのが「プレ更年期」という言葉でした。

体調がゆらぎやすくなる30代後半は、プレ更年期と呼ばれているようです。
 
 
そのことを知り、「更年期=お母さん世代」と思っていた自分にも、あの大変そうな更年期が迫っているのかと戸惑いました。

どうしても、「つらい」というイメージを抱きがちな更年期。
それを少しでも快適に、前向きに過ごすために、まずは更年期についてちゃんと知り、どう向き合っていく準備をしたらいいかを考えてみたいと思います。

 
 

更年期の始まり

女性は、一生の間に4つのライフステージを経験します。

思春期 : 初経を迎える10代
性成熟期: 月経のある20代〜40代前半
更年期 : 月経を終える40代後半〜50代後半
老年期 : 閉経し更年期を終えた60代以降


更年期は、閉経の5年前から5年後までの10年間のこと。

閉経を迎える年齢は人によって様々で、40歳代前半に迎える人もいれば、50歳代後半になっても迎えない人もいます。
日本人は平均で50歳前後で閉経する人が多く、だいたい45〜55歳頃が更年期に当てはまります。

 
「プレ更年期」って?

月経不順やほてりなどの更年期に似た症状が現れる頃を、プレ更年期と言います。
およそ30代後半から40代前半に訪れます。

 


~ 月経不順から閉経まで ~

卵胞の数が減ってくると、一般的に月経周期が短くなる傾向にあります。
エストロゲンやプロゲステロンの量が少なくなるので、脳から「もっと分泌しなさい」と指令が出て、卵巣が刺激され、排卵が早く起きてしまうのです。

その後次第に月経日数が少なくなったり、経血の量も不安定になったり、不規則な周期を繰り返し、卵巣の衰えとともに脳の指令に反応しなくなり、徐々に周期が長くなり閉経へと進みます。

 

   

月経の周期やサイクルがこれまでと変わってきたと感じたら、更年期の始まりのサインの一つ。
(月経や女性ホルモンの仕組みについてはこちら。「コラム#81 : 生理と生きる、すべての人へ」)

その他、ほてりや疲れやすさなどの症状が出てくるようになります。
その不調を更年期症状、症状がひどくなり日常生活に支障をきたすことを更年期障害と呼びます。

更年期症状は、早いと40歳頃から気づく人もいるようです。
では更年期症状とは、ほてりや疲れやすさの他にどういったことが起こりうるのでしょうか?

 

更年期の主な症状

 
閉経前から

血管運動症状 のぼせや顔の火照り、発汗、ホットフラッシュ
身体症状 関節痛腰痛や肩こり、動悸、めまい、脈が速くなる、息切れ、冷え、
しびれ、血圧が上下する、耳鳴り、頭痛やめまい、皮膚の乾燥やかゆみ、
のどのつかえ、ドライマウス
精神的な症状 興奮亢進、イライラや不安感、疲労感、うつ、不眠、情緒不安定、
判断力や集中力の低下

 
 
閉経後はそれらに加え、以下の症状が現れることもあります。

身体症状 膀胱炎や尿失禁、骨粗しょう症

 


よく耳にする「ホットフラッシュ」とは?

顔が熱くなってきた、汗が止まらないなどの更年期の代表的な症状。
上半身だけが熱くなり、顔や頭から大量の汗をかいているのに足は冷えていたり、腰にダルさがあったりすることも。

 
 
 
私の母も更年期の頃、涼しい部屋にいるのに母だけが「暑い暑い」と言ってイライラしていました。

ホットフラッシュは季節関係なく、電車の中でもショッピングセンターの人混みの中でも、突然発症してしまいます

そんな時は人目が気になり、そのことばかり気にしてしまいがちですが、考えすぎるとかえってストレスや焦りで逆効果。

まずは落ち着いて、呼吸を整えましょう。

そして、そんな時のために体のほてりを落ち着かせるアイテムや、汗ばんだ肌を清潔に保てるケアアイテムを常備していると安心ですよ。

 
ただ、ホットフラッシュをはじめとする更年期の症状は、更年期だからといってすべての人が経験するわけではありません。

症状が重い方もいれば、軽い方もいます。

傾向として、規則正しい生活をしてストレスをうまく発散できる人は症状が軽く、睡眠時間が短かったり、栄養が偏った食事をしていたり、自律神経が乱れやすい生活を送ったいりしている人は症状が重くなりやすいようです。

今からでも、少しずつ生活習慣を改善していくことが大切ですね。
 
しかし、そもそもなぜこのような症状が起こるのでしょうか。
不調が起こる原因を知って、症状が現れた時に落ち着いて対処できるように心構えをしておきましょう。

 

なぜ更年期に不調が出やすいの?

 
歳を重ねるにつれて卵巣の機能も衰え、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に減ります。

脳がいくら指令してもホルモンが分泌されず、通常の何倍もの指令を出すようになります。
すると脳がパニックになり、自律神経も乱れてしまうのです。
 
エストロゲンは、血管をしなやかに保ってくれたり、女性にとって心と体を健やかに保つための大切な存在。
女性ホルモンが急激に減ってしまうことで、バランスが崩れてしまうのです。
 
更年期による不調はホルモンバランスが崩れることが大きな原因ですが、 それだけではなく性格や体質、仕事・家庭環境によるストレスなども影響します。

では、どのように生活習慣を見直して、不調に向き合っていけばいいのでしょうか。

 

更年期は、生活習慣を見直すことが大切

更年期の症状は、身体的(ホルモンのバランス)・精神的(性格や体質)・環境的(家庭や職場でのストレス)な要素が複雑に関係しています。

まずは生活習慣を見直して、自分のできるところから準備をしていきましょう。

 

食事

 
偏った食生活は自律神経のバランスも乱れやすくなるので、毎日3食、バランスのとれた食事がとても大切になります。

中でも、女性ホルモンと似た働きをする成分の「大豆イソフラボン」が含まれた食事がおすすめ。

例えば、納豆や豆腐、きなこ、豆乳などに多く含まれています。
肉を豆腐にしてみたり、牛乳を豆乳に替えたりすれば、手軽に取り入れられますね。

野菜やフルーツは、旬のものが栄養価も高く値段も安く手に入るので、
その季節の食べ物を選ぶのも良いでしょう。

 

運動


 
症状を緩和させるために、適度な運動習慣をつけることもおすすめです。

運動は体の健康だけでなく、ストレス解消にもなり、気持ちを前向きにする効果があります。

ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動が推奨されていますが、まずは続けることが大切。

あまり体を動かすのが好きではない方は、通勤にちょっと遠回りをしていつもより少し歩いたりするだけでも◎
いつもと違った景色で、新たな発見に出会うかもしれませんよ。
 
その他、日々の掃除、洗濯といった家事をするだけでも、意外と体を動かすものです。
リフレッシュすることを考えて、楽しく気持ちよく体を動かしましょう。

 

アロマ

 
香りを生かした自然療法なら、いつでも気軽に取り入れられますよ。植物の香り成分を抽出したローズ、ゼラニウム、ローズマリーなどの精油は、毎日の張り詰めた心も穏やかにしてくれます。

ディフューザーが無くても、ハンカチやティッシュに付けて空間の香りを楽しむこともできる芳香浴。
ロールオンタイプなら、どこでも持ち歩いて気軽に楽しめます。

 

サプリメント

 
忙しい方には、サッと飲めて気軽に始められるサプリが◎ 簡単に取り入れられるのでおすすめです。

大豆から生み出される成分「エクオール」を含む乳酸菌など、女性に嬉しい成分が加わったサプリメントは、健康だけでなく美もサポートしてくれます。

 

漢方


漢方は、「心身一如:心とからだは一体であって、切り離せない。」という考え方。

心的要因、外的要因など様々な要因が関係して現れる更年期症状には、漢方療法もおすすめです。

体本来が持っている働きを高め、体自身の力で穏やかな状態になるようサポートしてくれるので、ゆらぎが気になる不安定な時期にも頼りになるでしょう。

 
「大変な更年期」ではなく「自分を高められるチャンス」と前向きに考えられたら素敵ではありませんか?

生活習慣の見直しやセルフケアを今から始めて、 できるだけ心地よく過ごせる更年期を迎えましょう。
 
それでも改善しない場合は、ホルモン補充療法や抗うつ剤などの体にあった薬物療法や、セラピーを受けるなどの心療療法を受けるという手段もあります

自分の体と相談しながら無理をせず、かかりつけのお医者さんに相談してみましょう。

 

更年期に始めるセルフケアの新習慣

毎日多忙な現代社会で生きる私たち。

日々の忙しさに、つい後回しにしてしまいがちな自分自身のケアですが、自分の心や体を健やかに保つことは、人間関係や仕事の質など、身の回りの様々なことにも影響を及ぼします。

このタイミングをきっかけにセルフケアを見直して、更年期をより快適に過ごすための新しいステップにしましょう。

 

フェムテックケア

更年期には、デリケートゾーンの乾燥によるかゆみトラブルが起こったり、下着の締め付けが気になり出すことも。

デリケートゾーンのケアアイテムを見直したり、自分が心地いいと感じる素材の下着を選ぶなど、自分の体に向き合ってみましょう。


 

インナーケア

歳を重ねてもしなやかに過ごすためには、外側からだけでなく、体の内側からもケアをしてあげることが大切です。

女性ホルモンと似た作用を持つと言われる大豆イソフラボンやエクオールを取り入れて、女性の健康や美の維持サポートに努めましょう。


 

マインドケア

良い香りを身に纏えば、なかなか前向きになれない日でも心に小さな潤いをもたらしてくれます。

お肌に直接つけるロールオンタイプのアロマは、年齢を重ねて気になりだすニオイ対策にもなりますよ。


 

更年期をうまく乗り越えるために


 
今までは、オープンに言いづらいとされてきた閉経や更年期のこと。
ここ数年で、テレビなどメディアを通して更年期症状のことをオープンに話す方が増えてきました。

それだけ、更年期障害に悩んだり不安な方がいるということ。
困ったときには1人で抱え込むのではなく、まずは身近な人に話してみましょう。

相談することで、つらいときに協力をお願いしやすかったり、同じ症状に苦しむ他の女性の励みにもなっていくはずです。
 
 

ちなみに、イギリスでは、「経験や実績を積んだ女性たちが働けなくなることは社会全体にとって大きな損失」と考え、更年期法案の対策本部が設置されたようです。

更年期症状への治療費の補助や企業へ対策を働きかけるなど、個人ではなくみんなの問題として理解促進に大きく動き出しています。

 

日本でも、更年期に対する理解が深まりみんなが協力し合える社会に変わっていくと、ゆらぎ期も今よりさらに過ごしやすくなりそうな気がします。
 
 
つらいなと感じた時、「更年期だからどうすることもできない」と自分のことを後回しにせず、しっかり自分と向き合ってあげてください。

気分が落ち込む日もあると思います。そんな日には、「そんな日なんだな」と客観的になり、そのままの自分を受け入れてあげることも大切です。
  
 

人生100年時代の今。更年期は人生の折り返し地点。

長い人生を健やかに過ごしていくためにも、楽しくポジティブな気持ちで「更年期」を乗り越えていきましょう。

 

スタッフ ウッドゲット