腸活の前に意識したい「消活」とは?【前編】
セルフケアアナリスト
眞田まゆみさん
「セルフケアの その先に。」
身体がととのう「究極のセルフケア」をご紹介。
セルフケアがわたしたちに与えてくれるものとは―。
PROFILE
セルフケアアナリスト
大手化粧品会社で商品開発や美容塾等の運営に携わりながら、日常生活の中にセルフケアを取り入れ、身体の変化を楽しむ女性のライフスタイルを提案。現在は、商品プロデュースや情報発信を通じてプロアクティブ(予防的)なセルフケアや、自尊感情が高まるセルフケアを広めている。
日々忙しく過ごす女性たちに「セルフケア」という素晴らしいツールを通じて、心身の調和と自信を取り戻すお手伝いをすることをミッションに掲げている。「消化力マイスター」の資格を持ち、消化の大切さを広める活動もしている。
2025年は巳年(みどし)。巳年のシンボルである「蛇」は、何度も脱皮を重ねて成長し、常に新しい姿へと進化する象徴です。今年はまさに「自分を見つめ直し、次のステージへと進んでいく」。そんな一年にしていきたいですね。
さて、新たな年の始まりに、「今年こそは体のケアについて何か意識していきたい」と考えている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。そんな貴女にぜひお勧めしたいのが、今回のテーマでもある「消化(消活)」です。
消化は私たちの心と体のエネルギーを支える基盤であり、健康を保つうえでも欠かせないもの。消活はお金をかけずにすぐにでも始められ、一生続けられるセルフケアでもあります。
2025年をさらにエネルギッシュに、そして輝かしい一年にするために、ぜひ「消化」を意識したセルフケアを始めてみませんか?
身を持って学んだ、「消化力」の大切さ
皆さんは普段、消化についてどのくらい意識をしていますか?食べ過ぎた後や体調を崩した時などに消化の良い食べ物を選ぶ程度。そんな方がほとんどかもしれません。
実は私自身も、長い間「消化」について深く考えたことはありませんでした。しかし若い頃から人一倍疲れやすく、常にそれが課題となっており、更に年齢を重ねるにつれて益々体力の低下や疲れを感じることが顕著になっていきました。
「毎日やりたいことが沢山あるのに、どうすればもっとエネルギッシュに動けるようになるのか?」と真剣に悩むようになり、いろいろな方法を試してみましたが、どれも一時的な効果にとどまり、根本的な解決には至らなかったのです。
そんな中、偶然参加したセミナーで、目から鱗が落ちるような話を聞きました。人間にとって、最も多くのエネルギーを消費する行為は「食べた物を消化すること」だというのです。なんと、1日3食を消化するのに必要なエネルギーは、フルマラソンを走り切るのと同じくらいだそうで、この話を聞いた瞬間、「これが私が探し求めていた答えかもしれない」と直感的に感じました。
そこから専門家を探して指導を仰ぎ、消化のメカニズムを深く学び、資格を取得。現在では、日常生活に「消化」を意識した習慣を取り入れることで、心身ともにポジティブな変化を実感しながら、今では消化の重要性をお伝えする立場となり、その魅力や影響を広める活動に取り組んでいます。
腸活の前に消活!女性こそ大事にしたい消化力
「腸活」と並び、健康を意識するうえでぜひ取り入れてほしいのが「消活(消化力活動)」です。腸活が腸内環境を整えることに焦点を当てる一方で、消活はその前段階として、食べたものを体が効率的に吸収できるように分解することに着目します。
消化がうまく行われないと、いくら腸に良い食材を摂取してもその効果を十分に引き出せません。さまざまな理由で消化力が低下すると、栄養不足や腸内環境の悪化につながり、体全体にも疲労感や不調をもたらしてしまいます。
年齢を重ねるにつれ、体内での消化力や腸の動きは低下します。更年期にはホルモンバランスの変化も加わるため、私たちの消化機能はさらに影響を受けやすくなり、ストレスや睡眠不足によって悪化することもあります。
消化がスムーズに行われることで、より腸内環境が整いやすくなり、健康な体と心を保つ基盤が整います。具体的には、日常生活での工夫や食生活の改善を通じて消化酵素の分泌を促し、胃腸の働きをサポートすることが重要です。
まずは自分の体が今どのような状態にあるのかを理解し、小さな変化から取り組んでいきましょう。
日常に簡単に取り入れられる消化ケア
日常生活の中に「消活」を取り入れることは意外と簡単です。消活を習慣化するためには、日々の生活に簡単に取り入れられる行動が鍵となります。
✓ よく噛む
まず意識したいのが「よく噛む」こと。咀嚼(そしゃく)は唯一、人間が自らサポートできる消化活動とも言われ、よく噛むことで食べ物が細かくなり、胃腸への負担を軽減することにも繋がります。これにより唾液中の消化酵素も働きやすくなります。
理想は粥状になるまで咀嚼するのが良いとされていますが、初めは一口ごとに20–30回噛むことを目標にすると良いでしょう。
✓ 就寝前の食事を控える
食事の時間を規則正しく保つことも重要です。決まった時間に食べることで、体のリズムを整え、消化酵素の分泌も安定します。
また、就寝直前の食事を避けることも重要です。夜遅い時間の飲食は、本来胃腸が休むべき時間に負担をかけてしまうこととなり、消化不良や睡眠の質の低下を招きます。食事と就寝の間に最低でも2–3時間空けることで、夜間の消化器官の負担を軽減できます。
✓ 消化をサポートする食材を選ぶ
消化の負担を軽減する食材や食品を積極的に取り入れてみましょう。たとえば、生姜や、レモン、パイナップルに含まれる酵素を上手に活用したり、出汁などを使った和食を積極的にいただくのもおすすめです。これらの食材は消化しやすかったり、体に必要な栄養を取り入れることができます。日常生活で手軽に活用でき、調子が気になる更年期世代の女性にもおすすめです。
✓ 食事中の水分補給は控える
食事時の水分補給にも工夫が必要です。食事中の水分摂取は胃酸が薄まり消化を阻害してしまうため、なるべく控えましょう。
水分を摂るなら食前にレモン水を活用したり、食後に少し時間を置いてからいただくのも消化を意識した水分摂取のポイントです。
✓ 体を温める
体を温めることも消化力アップにつながります。寝る前に湯たんぽなどの温活アイテムや腹巻などで温め、胃腸周りの血流を良くすることで消化力を高めましょう。消化器官の働きを促進するだけでなく、リラックスケアにもなります。
これらの小さな習慣を一つずつ取り入れることで、日常の中で自然に消化を意識したライフスタイルが確立していきます。
おすすめアイテムはこちら