セルフケアアナリスト
眞田まゆみさん

「セルフケアの その先に。」

 
これまでもこれからも、さまざまなセルフケアを追求・検証し続ける眞田まゆみさんの
身体がととのう「究極のセルフケア」をご紹介。
セルフケアがわたしたちに与えてくれるものとは―。

PROFILE

眞田まゆみ

セルフケアアナリスト

大手化粧品会社で商品開発や美容塾等の運営に携わりながら、日常生活の中にセルフケアを取り入れ、身体の変化を楽しむ女性のライフスタイルを提案。現在は、商品プロデュースや情報発信を通じてプロアクティブ(予防的)なセルフケアや、自尊感情が高まるセルフケアを広めている。
足のエイジングケアブランド 「LYKKE」ブランドマネージャー/足の専門医が主催する「フットヘルスアワード2025年」にて、「クラックドヒールバーム」最優秀賞受賞/フットケアマイスター「あしラボ」主宰

前編では、更年期に取り入れたい習慣として、ふくらはぎや かかとのセルフケアについてお伝えしました。後編では、足元の温活や更年期世代の女性が意識したいツボケアをご紹介します。

》記事前編はこちら!

乾燥が加速する更年期は、温活を意識!

 

「温活が大事」とよく聞かれると思いますが、実際のところ、なぜ温めることが重要なのでしょうか?

皮膚の温度が1℃下がると代謝が約12%低下し、肌の保湿力が大幅に落ちると言われています。更年期はホルモンバランスの変化によって肌の水分保持力が低下し、乾燥が進みやすくなります。さらに加齢とともに体の熱産生*能力が低下するため、万年冷えやすく、血流も滞りがちに。

心臓から遠い足元は冷えやすいため、温めることで血流が全身に巡りやすくなり、皮膚の乾燥や冷え、むくみ、代謝アップをサポートします。

*体が体温を一定に保つために熱を作ること

 

▼足元の温活美容ポイント

足元を温めることは単なる「冷え対策」にとどまらず、血流を促し、肌のターンオーバーを整え、潤いを守るための美容メソッドにもなります。
日常生活の中に積極的に温活を取り入れ、巡りの良い健やかな肌を目指しましょう。

✓ 湯船に浸かって体を温めた後は、足元に冷水シャワーを

毎日、ぬるめのお湯に25~30分程度ゆっくり浸かり全身を温めましょう。しっかり温まった後は、お風呂から上がる前に冷たいシャワーを膝から足元にかけて軽く流してください。温冷効果でポカポカと巡りの良い足元に。

✓ 足湯で温めながら保湿

38~40℃のお湯に10~15分程浸かります。入浴習慣がない方には足湯がおすすめ。

✓ ソックスやレッグウォーマー等の温活アイテムを活用

足首やふくらはぎをこまめに保温でき、就寝時の冷え対策にも◎

✓ 足裏マッサージ

バームやオイルを塗布し足裏をマッサージすることで血流促進+保湿ケアとなり、全身ポカポカに。ストレッチもプラスし、おやすみ前のナイトルーティンに組み込むことで快適な眠りをサポートします。

✓ ウォーキングやストレッチで体温をキープ

適度な運動は体温を維持するのに効果的です。できればウォーキングやストレッチを習慣化しましょう。

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足のツボケアで、更年期女性の不調を解消

 

足首やかかと、くるぶし周りには女性にとって大事なツボが集中し、全身の臓器とつながる「反射区(ツボ)」が多く集まっています。保湿をする際に一緒にケアをすることでフェムケアも同時に叶います。

 

更年期女性の不調を整える
3つのツボ

三陰交 → 月経不順や冷え性
太谿 → 冷えや喘息、消化不良など
照海 → 泌尿器や婦人科系全般
湧泉 → 女性ホルモンや自律神経

更年期に入ると「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」「朝スッキリ起きられない」といった「睡眠の悩み」を抱える方が急増します。この原因の一つが女性ホルモンの減少による自律神経の乱れです。更年期はエストロゲンが減少することで交感神経が過剰に働きやすくなり、リラックスしづらい状態を作り出します。

また血流の低下や冷えは睡眠の質を左右する大きな要因になることも。特に足元の冷えは、全身の巡りを悪くし、眠りの妨げになるので、そんな時に役立つツボケアをご紹介します。

 

▼かかとにある安眠のツボ「失眠(しつみん)」のケア方法

「失眠」は、足裏にある不眠改善のツボです。かかとの中央に位置し、この部分を刺激することで足元の血流をサポートし、自律神経が整うことで自然な眠りへと導く効果が期待できます。就寝前のリラックスタイムに「失眠」のツボを刺激してみましょう。

1. 親指でじんわり押す

かかとの中央部に親指を当て10秒間じっくり押す→離す。これを3セット繰り返します。

2. ゲンコツでかかとをトントンと叩く

かかと全体をゲンコツで叩くことで血流を促し、温かさを感じやすくなります。(かかとの皮膚は硬いのでしっかりと叩いてもOK)

3. 湯たんぽや温活ソックスでかかとを温める

かかとが冷えているとツボ刺激の効果も半減するので、できれば足元をしっかり温めながら、リラックスした状態でツボ刺激を行いましょう。

かかとなどの硬い皮膚のマッサージには足専用のマッサージスティックなどを活用するのもおすすめです。

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「足元から始めるセルフケア」で更年期も健やかに

 

更年期世代の女性にとって、足元のケアは単なる美容の範囲に留まるだけではなく、全身の健康を支える大切なセルフケアでもあります。

足元には女性器官とつながるツボも多く、これまでご紹介してきたケアを続けることでホルモンバランスの調整をサポートしたり、骨盤周りの冷えを防ぐことなどにもつながります。さらに、足元に自信が持てると、塞ぎがちな女性のゆらぎ期にも自分を大切にする意識が芽生え、心の健康をも支えてくれます。

今回ご紹介したフットケアから、まずはご自身ができそうなことを一つ見つけ、「はじめの一歩」を踏み出してみてください。足元ケアから更年期をもっと快適に、健やかに乗り切っていただけたらと思います。

》「足にも更年期!?大人女子のおすすめフットケア。」前編はこちら!